孤独死問題を不動産会社員側から考えてみる
昨今、未婚率の上昇、高齢化に伴い 孤独死も問題が取り上げられていますね
上記の記事について私が知る限り、この情報はデマでやっぱり高齢者の孤独死の方が圧倒的に多いです。
こういった記事って根拠となる情報ソースは、個人の一般的な感想を根拠にしていて統計データなどの数字が全くないケースがほとんどですよね
だって、ちゃんと数字だしたら、40代よりやっぱり高齢者の方が孤独死多いでしたって結果になるでしょうから、
「40代より70代の方が孤独死は多い!!」
こんなタイトルじゃ意外性もなにもない記事になってしまいますものね
ただ、高齢者の単身の方は、その親族や家主が心配してちょくちょく様子見にいったりしているので、腐敗する前に発見するケースが多いです。
表題の孤独死ですが
いささか、この問題って過剰に報道されている感を私は感じてしまいます
だって、昔から、生涯未婚で独身で亡くなる人は少なからずいたわけですし
結婚してても、どちらか片方が先に亡くなるわけですから、もう片方は必然的に一人になってしまうわけですし・・・・
少子高齢化で、単身高齢者の増加でこれからも孤独死は増えていくのでしょうね
また、戦後71年たったわけですが、戦前生まれの方たちは、戦火で身内を全員なくされた方たちが大勢いるわけですし、そういった方は頼るべき身内がいない人がたくさんいるのです。
そう考えると今の40代50代は少なくとも親もしくは兄弟、いとこなどの頼るべき人が少なからずいるのでは?と思ったりしています。
むしろ、これからの30代 20代 10代は一人っ子世代が多く親戚付き合いも昔ほど蜜ではないので、孤独死がもっと深刻になるのはもっと先のような気がします
なので孤独死が深刻化するのは30年後以降なのかな?
私も仕事柄 室内で亡くなった物件というのを見たりしてます
それに近いようなことを経験したりもしてます
今年、私が経験した衝撃的な事故物件なのですが・・・
単身の高齢入居者が室内で亡くなった物件、軽い修繕とクリーニングで
この状態でオーナーさんは貸しました ファッ(>_<)
どこで亡くなったか丸わかりな物件ですね!
(オーナーさん せめてフローリングぐらい張り替えようよ。これで募集するのはあんまりだよ案内する担当者の身にもなってよ でも決まっちゃったよ すげー)
もちろん、こういう物件は告知事項あり心理的瑕疵物件となり、相場より格安の賃料で貸し出すことになります。
こういった孤独死事件が発生することにより起きる問題は、孤独死は悲惨だということではなくて、
家主側は 孤独死リスクがある人には部屋を貸さなくなってしまっている問題です
高齢の単身の方には、支払能力があろうと 入居審査で落ちてしまう可能性が非常に高いです。
こういう住宅困難者が非常に多いです。
入居申し込むとき、いくら元気だといっても数年後はわからないですし、身寄りもいない人だと体調不良とかのとき面倒みてもらえる方がいないわけですし室内で亡くなる可能性が高いわけですから・・・・ボケちゃう可能性もありますしね・・・
日本の借地借家法は、入居者をかなり守るように作られています。むしろ欧米より借家人有利だとも言われています。
(ここは、戦後からではなく戦前からだと言われています。日本帝国時代は戦争を想定していた為、男が戦争に行っている間、妻や子が大家から家を追い出したりされないようにするため、つまり男性が妻や子を残して安心して戦争に行けるよう入居者を守るように借地借家法は作られてます。実質家賃3か月以上滞納ぐらいしないと追い出せないです。)
なので、入居後、入居者がボケたから出て行ってとか入退院が多いから健康面が不安だから出て行ってとか絶対にできないのです だったら最初から入れない方がいいやとかになってしまっています。
夫婦だったら、老夫婦でも両方同時に・・・・ということは考えにくいので選べる部屋はたくさんあります。
もちろん、単身高齢者でも、入れてくれるオーナーさんはいたりします。
ただ、オススメできない物件ばかりです(和式トイレとか、バランス釜という古いお風呂だったり、入居者募集で苦戦する物件がほとんどです。だからこそ匙にかかるのですけど)
問題は、孤独死は悲惨だから結婚しなさい子供を作って老後は面倒みてもらいなさいっていうのではないような気がします。
世の中には結婚したくても出来ない人はいたりします。
信条として結婚しない人もいますし、人それぞれでしょう。
住居の困難であるならば、住宅を買っちゃえばいいわけですから、
正直、生涯独身を貫いている人に無理に結婚を強いるのは酷だと思います。
また、死んだあとが悲惨であって独身が不幸であるということではないでしょう
独身貴族を謳歌している人も多いのですから
そういう人は、死んだあと自分の肉体がどうなろうと知ったことではないと考えているでしょうし(´・ω・`)
もちろん
単身高齢者でも入居できる住居のセーフティネットはあります。
代表例として
都道府県で運営しているものから市町村で運営しているものなど様々
自治体によって若干運営方式も異なります。
設備がいまいちだったりかなり古かったりするのですが
その分、家賃は格安の場合がほとんどです。所得制限を加えているところがおおいので
収入が結構ある人は入居できなかったりします。
申込者が多いので東京とかではほとんど抽選になったりします。
住宅供給公社
都道府県、人口50万人以上の自治体だと設立できる社団もしくは財団法人
入居条件は各法人によって全然違ったりするので一概に言えない
むしろ収入が低かったりすると入れないケースも多い
ちなみに東京の住宅供給公社であるJKK東京は基本単身者不可だったりする
UR都市開発機構 (通称UR賃貸住宅)
独立行政法人です
単身の方でも入れまし、全国各地にあります。外国人でも入居可能
引越先もUR賃貸物件なら敷金も引き継げます
収入制限というよりは、こちらは家賃にたいして収入が低すぎると入れなかったりすることがあったりする。
最大の欠点は 民間よりやや高めの家賃設定のところが多い
あと、東京には都民住宅という制度があるのですがこれはほぼ民間なので、
関係ないので省いときます。でも高齢者に配慮している物件もあったりします。
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